バイクのグリップは乗るたびに握るパーツです。劣化すると滑りやすくなり、操縦性の低下につながります。
グリップ交換はバイクDIYの中でも最も取り組みやすいカスタムのひとつで、初心者でも20〜30分程度で完了します。デザインや素材を変えることで操作感・乗り心地を改善でき、見た目のカスタムとしても人気があります。
この記事では交換が必要なサイン・グリップのサイズと種類の選び方・貫通と非貫通の違い・おすすめグリップ5選・DIYでの外し方と取り付け手順を解説します。
交換が必要なサイン
以下の状態が見られたら交換を検討してください。
- グリップのゴム表面がヒビ割れている・固くなっている
- 表面がベタついている・手に粘着物が付く
- グリップが細くなっている(ゴムが痩せている)
- 握ったときの摩擦感が明らかに減った(滑る感覚がある)
- グリップが空回りする・動く(接着剤が剥がれている)
グリップの滑りは走行中の突発的な状況への対応を遅らせます。劣化が見られたら早めの交換をおすすめします。
グリップを選ぶ前に確認する3つのこと
① ハンドル径(内径)のサイズ
グリップはハンドルバーの太さに合ったものを選ぶ必要があります。サイズが合わないものは取り付けできません。
| バイクの種類 | 標準ハンドル径 |
|---|---|
| 国産バイク全般(ネイキッド・SS・ツアラー等) | 22.2mm(7/8インチ) |
| ハーレーダビッドソン等の輸入アメリカン | 25.4mm(1インチ) |
車種によって例外もあるため、購入前に現在のグリップ内径または車種の対応ハンドル径を確認してください。
注意:左右でグリップの内径が異なります 右側(アクセル側)グリップは「スロットルコーン(スロットルパイプ)」の上から装着するため、左側より内径が大きくなっています。グリップは通常左右セットで販売されており、正しい方向でセットするよう指示が書かれています。
② グリップの長さ
一般的な長さは120〜130mm程度です。純正グリップの長さを計測して同等のものを選ぶのが基本です。長すぎるとバーエンドとの干渉が起きる場合があります。
③ 貫通タイプか非貫通タイプか
| 種類 | 特徴 | 向いているバイク |
|---|---|---|
| 貫通タイプ | グリップエンドに穴が開いている | バーエンドを装着している・装着する予定がある車両 |
| 非貫通タイプ | グリップエンドが塞がっている | バーエンドを装着していない車両 |
現在のバーエンド装着状況を確認してから選んでください。
グリップの種類と特徴

※画像はイメージです。
ゴム製グリップ(スタンダード)
最も一般的なタイプ。天然ゴム・合成ゴム製で価格が安く、純正に近い感触です。耐久性が高く日常使いに向いています。
ゲルグリップ
ゲル素材を内包または全体に使ったグリップで、振動吸収性に優れています。ロングツーリングや大型バイクの振動が気になるライダーに人気があります。ゴム製より柔らかく手への疲労軽減効果があります。
スポーツグリップ
ウエフォーム(EVAフォーム)やラバーを組み合わせ、グリップ感を高めたタイプ。峠走行・スポーツライディング向きです。
巻き取りタイプ(バーテープ)
グリップボンドを使わずにハンドルにテープ状のグリップを巻き付けるタイプ。交換が簡単で、太さの調整ができます。
おすすめグリップ5選
① DAYTONA PRO-GRIP 714 DD
デイトナが販売するPRO-GRIP(プログリップ)ブランドのスタンダードモデル。ダイヤモンドダブルコンパウンドで滑りにくく、コスパも高い入門グリップの定番です。国産バイクの標準的なサイズに対応しております。
- 素材: ラバー
- 向いている人: 初めてグリップを交換する人・コスパ重視の人
② DAYTONA ハーフウェーブグリップ(ゲルグリップ)
デイトナのゲル素材グリップ。振動吸収性が高く、ロングツーリングで手の疲れを軽減してくれます。特に長距離走行が多いライダーに支持されています。
- 素材: ゲル(振動吸収性高)
- 向いている人: ロングツーリングが多い人・手のしびれ・疲れが気になる人
③ デイトナ 超振動吸収グリップ(スーパーソフト)
最も柔らかい部類のゲルグリップ。高速道路での振動吸収に特化したモデルで、ZX-10Rのような大型バイクの振動軽減に効果的です。
- 素材: 超軟質ゲル
- 向いている人: 大型バイク・高速道路走行が多い人
④ ACTIVE ゲルグリップ スパイラル
らせん状の溝(スパイラル)パターンが特徴的なスポーツグリップ。グリップ力が高く、走りの操作感を重視する人向けです。
- 素材: ゲル+ラバー
- 向いている人: 峠・スポーツ走行重視・見た目のカスタムも楽しみたい人
⑤ POSH FAITH スーパーバイクグリップ
GPレーサーが使用するタイプの本格スポーツグリップ。細身で硬め、タイトな操作感が持ち味です。スポーツ走行志向のライダーや「しっかり感」を求める人に人気があります。
- 素材: 硬質ラバー
- 向いている人: 走行感覚にこだわる人・細目のグリップが好きな人
DIYでの交換手順

難易度:低い(★★☆☆☆)
初心者でも20〜30分で完了できます。ただし、取り付け後の接着剤の硬化を待つ時間が必要です。
準備するもの
- 新しいグリップ(サイズ・貫通/非貫通を確認済みのもの)
- グリップボンド(接着剤)※コニシG17が定番
- パーツクリーナー
- マイナスドライバー(できればシール外し用の薄いもの)
- ヘキサゴンレンチまたはプラスドライバー(バーエンド取り外し用)
- ウエス・タオル
古いグリップの外し方
手順①:バーエンドを外す バーエンドがある場合は、先に外します。固定ボルトの種類は車種により異なります(ヘキサゴン・プラス等)。ネジロック剤が塗られている場合は固着していることがあります。
手順②:グリップをこじ開けるように外す マイナスドライバー(できればシール外し用の先端が薄いもの)をグリップとハンドルバーの隙間に差し込みます。スロットルコーンを傷つけないよう注意してください。
隙間ができたらパーツクリーナーを吹き込みながらドライバーを奥へ押し進め、グリップを回転させながら引き抜きます。
接着が固い場合 グリップを再利用しないのであれば、ハサミやカッターでグリップを切断して取り外すのが最も簡単です。その際スロットルコーン(樹脂製)を傷つけないよう注意してください。
手順③:ハンドルバー・スロットルコーンを清掃する 残った古い接着剤をパーツクリーナーで溶かして拭き取り、綺麗にします。乾燥させてから次の作業に進みます。
新しいグリップの取り付け方
手順①:グリップボンドを塗布する ハンドルバー(左側)またはスロットルコーン(右側)にグリップボンドを薄く塗ります。ゴム・樹脂両方に対応した接着剤を使用してください(コニシG17が定番)。
手順②:グリップを差し込む グリップを回転させながら差し込みます。グリップが硬くて入りにくい場合は、グリップの内側に少量のパーツクリーナーを吹き込むと一時的に滑りやすくなり取り付けやすくなります(ただしパーツクリーナーを使うとボンド接着になりにくいため、接着剤が乾く前に確実に押し込むこと)。
右側(アクセル側)の注意点 押し込みすぎるとスロットルハウジングとグリップが干渉してスロットルの動きが重くなります。取り付け後、スロットルを回してみてスムーズに動くことを必ず確認してください。
手順③:硬化時間を守る グリップボンドの指定硬化時間まで乗車しないでください。パーツクリーナーで取り付けた場合は5〜10分が目安です。グリップボンドを使用した場合は製品の指示(一般的に1〜3時間)に従ってください。硬化前に乗ってしまうとグリップが走行中に回転・脱落する危険があります。
手順④:バーエンドを取り付ける バーエンドを取り付ける際はネジロック剤を塗布して固定してください。バーエンドの脱落は危険です。
グリップ交換後の確認事項
取り付け後・乗車前に必ず確認してください。
- 左右ともグリップがしっかり固定されていて動かない(空回りしない)
- スロットル(右側)をひねった時にスムーズに回る・戻る
- スロットルを全開にしても何かに引っかかる感覚がない
- グリップの端がバーエンドまたはバーエンドキャップで適切に固定されている
スロットルが引っかかる状態での走行は非常に危険です。異常を感じたら必ず走行前に解消してください。
まとめ

バイクのグリップ交換をまとめると👇
交換が必要なサイン
- ゴムのひび割れ・ベタつき・痩せ・滑り感
選ぶ前に確認する3つ
- ハンドル径:国産バイクは22.2mm・輸入アメリカンは25.4mmが標準
- 左右で内径が異なる(右はスロットルコーン上に装着)
- 貫通タイプ(バーエンドあり)か非貫通タイプか
DIY手順の要点
- 古いグリップはパーツクリーナーを使いながら外す・再利用しないならカッターで切断が簡単
- 接着剤はコニシG17が定番(ゴム・樹脂両対応)
- 硬化時間を守らないと走行中にグリップが抜ける危険がある
- 取り付け後はスロットルの動きを必ず確認する
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